街灯付き電柱の製作(コンクリート電柱その2)

いよいよ街灯付き電柱をレイアウトに設置!というところからけっこう時間が空いてしまいました…すみません。今回は、街灯の配線から支柱、支線の設置まで一気にいきます。

まず、あらかじめ開けておいた穴に線を通し、電柱を入れて、真っ直ぐに立つように少量の瞬間接着剤で仮固定します。穴の大きさを電柱の径に合わせて、きっちりはまるようにすればいいのですが、電柱が直立するように垂直に穴を開けるのが難しいので、多少大きめの穴を開けて、立てるときに調整するようにしました。

にしても穴が大きすぎますが、当初は2mm径のプラパイプをそのまま使うつもりだったので2mmちょっとの穴を開けてしまいました。実際にはプラパイプを1.8mmくらいまで削ったのでブカブカに…。

切れやすい0.2mmポリウレタン線を引き回すのは怖いので、穴を通してから、予めリード線を半田付けしておいた基板にウレタン線を半田付けしました。

基板はホットメルトで固定。見かけを気にしなくていい場所での固定はホットメルトが便利です。瞬間接着剤と違って、取ろうと思えばきれいに取れてやり直しも簡単ですし。でも、樹脂は熱で変形するかもなので注意が必要なのと、糸引くのがちょっとウザいですけど。でも、百均のグルーガンを使ってるから糸引いたりして使いにくいのかもしれません。この白光のグルーガンを買おうかどうか迷い中…。

そして、予め抵抗とピンフレームを半田付けしてボードに固定した基板にリード線を接続。

あ、リード線には予めピンを半田付けしてあります。

にしても、見えないと思って裏側の配線とか本当にテキトーですね…。性格が窺い知れます…。

因みに、裏側の作業をする時には卓上譜面台を使ってます。こういう作業をするための台ってあるんですかね?まあ、もしあったとしても、この譜面台みたいに千数百円では買えないでしょうから、とりあえずオススメです。

次に電柱と地面の隙間を埋めます。穴の隙間を埋めるのにはいろいろ方法があると思いますが、私はリアルサンドと、同量のマットメディウムを混ぜて使っています。

楊枝とかニードルの先に少量付けて、細い綿峰で隙間に押し込みます。綿棒はダイソーのネイル用綿棒です。細くて便利!

舗装道路の塗装は、パステル(NOUVEL CARRE PASTELノーベルカレーパステルw003)をカッターで削って粉にし、同量か、少し少ないくらいの マットメディウムで溶いて、筆でトントンと道路につけていきます。

どうしても塗り直し部分がわかってしまいますが、時間が経つにつれて馴染んでくるかもなので、様子を見て必要に応じて修正します。

さて、これでひとまずは電柱の設置は終了ですが、またまた当初の計画には無かったことをやりたくなってしまいました。電柱の傾きを防止するための支線、支柱の設置です。相変わらず行き当たりばったり…。まあ、興味のない方にとっては支線だ支柱だと言われても何それ?でしょうけど、見れば、あー、これのことか、とわかります。

まずは支線から。材料は、とにかく細い線と細いチューブがあれば何でもいいんですが、今回は釣り糸とリード線の被覆を使ってみました。

リード線は、とにかく細い方がいいので、電柱の配線にどうかと思って買ったこちら(色違いですが)

リード線の芯線を引っこ抜き、被覆を15mmに切ります。切り口をアートナイフなどで綺麗に整えます。これが支線のカバーになります。

Mr.カラーの黄橙色で塗り、端っこは黒に。地面に接する側を斜めにカットします。これで、電柱の支線をご存じ無かった方も何を作ろうとしているのか解っていただけるのでは?そして、タミヤエナメルフラットブラウンフラットブラックを1:1で混ぜて10倍ほどに薄めてウォッシングしてウェザリング。

次に登場するのはo.3号の釣り糸。50cmくらいの長さに切り、投げ縄結びで輪を作ります。色々な結び方がありますが、この結び方が一番簡単かな?

電柱の上から輪を通し、糸を引っ張って輪を絞めて、結び目を少量の瞬間接着剤で固定してから、端糸(使わない方)を出来るだけ根本からカットします。

道路にo.5mmの穴を開け、糸に支線カバーを通してから穴を通し、裏から糸を引っ張り、ピンと張ったら裏で糸をホットメルトで固定。

カバーの接地部にマットメディウムを塗ってカバーを地面に接着。線の途中にゼリー状瞬間接着剤で球を作り、碍子を作ります。楊枝やニードルの先に瞬間接着剤を付けて、線に絡ませてチョンチョンと突いて形と位置を整え、整ったら崩れないうちに手早く硬化剤を吹いて固定します。

線はMr.カラーシルバー、碍子はMr.カラーホワイトに塗装、タミヤエナメルフラットブラウンフラットブラックを1:1で混ぜて10倍ほどに薄めてウォッシングしてウェザリング。電柱と線の付け根はタミヤエナメルフラットブラウンをちょっと濃いめ、5、6倍くらいに薄めてチョンチョンと塗り、錆を表現しました。

さて、次は支柱。プラパイプに置き換えるために切断した電柱をそのまま使います。

加工自体は、切り口を綺麗に整えて、接地部分を斜めにカットするだけです。あとは、写真は撮り忘れてしまいましたが、ブログ「街灯付き電柱の製作(コンクリート電柱その1)で紹介した、街灯取り付けバンドと同じ要領でマスキングテープで支柱の取り付けバンドを表現しました。バンドはシルバーに塗って、ウェザリングして、あとはもう上下にマットメディウム塗って置いただけです。まあ、強度が必要なところでもないですし、面倒なので補強は手抜きしました…。

これで街灯付きコンクリート電柱の設置完了!相変わらずマニアックな内容ですみません…。次は木製の電球街灯を作る予定です。

街灯付き電柱の製作(コンクリート電柱その1)

今製作しているNゲージレイアウト「駅前商店街(仮)」は、ちょっと懐かしい、でも当時としてはありきたりでごく普通の街角の風景を再現したいと思って作り始めましたので、電柱はとにかく欠かせないアイテム。そして、夜景も再現するとなると、電柱の街灯が点灯していないのは不自然…。ということで、点灯する街灯付き電柱の製作は避けて通ることはできませんでした。そして予想通り、大変手間のかかる物でした…。

というわけで、今回はその街灯付き電柱の製作の様子をご紹介したいと思います。長くなりそうです…。

ベースとして使用したのは、トミーテックのジオコレ情景小物 電柱B2コンクリート製です。塗装済みで、ただ立てるだけでも十分雰囲気が出ますが、とにかく街灯を点灯させるために今回は大幅に改造しています。

残念ながら、アマゾン、楽天とも現在(2022.1.21現在)品切れ中のようです。

でも、再生産を待たなくても同じ作り方で他の製品でも作れると思います。

まず問題になるのが、電柱の下から街灯までどうやって線を通すか。一番いいのは電柱をパイプ状にしてしまう事なので、旋盤で挑戦してみましたがどうしてもズレて横に穴が開いてしまいダメでした。もっと精度の高い旋盤なら出来るのか、腕がよければ出来るのか…。

溝を掘って線を通して埋める方法も考えましたが、8本作る事を考えると溝を掘るのも埋めるのも作業が大変だと思い、線を通す部分だけプラパイプに置き換えることにしました。

使用したのは2mm径のプラパイプ。以前東急ハンズでまとめ買いした物ですが、検索しても通販で買える製品が見当たらない…。3mmは結構あるんですが。まとめて買っておいてよかった。加工や塗装はちょっと面倒になりますが、真鍮パイプでも代用はできます。

電柱の下側、プラパイプに置き換える部分を、継ぎ目が目立たないように段差があるところで切断。プラパイプは、電柱から切断した部分より、余裕をみて少し長めに切断します。

切断にある程度精度が必要な場合には今まではタミヤの精密ノコギリを使用していましたが、今回は数も多いので旋盤にPROXXONの小径丸のこ刃を装着して使用しました。切る角度も安定するし、何より早いです。

2mm径のプラパイプだと、電柱は約1.8mmなので僅かに太い。あんまり目立たないかな、と思いましたが、実際に付けてみると思った以上に太さの違いが目立ちました。Nゲージサイズだと0.2mmの径の差も許してもらえない…。

なので、旋盤でプラパイプを削り、電柱と同じ太さにしました。これを8本やるのはなかなか面倒でした…。

ちなみに、今使っている旋盤はこちら。精度的にはどうなのかわかりませんが、とにかく安いし、今回のような作業には十分なので、とりあえず旋盤を使ってみたい、という方にはいいかもです。

プラパイプの内径は約1mmなので、電柱側の切断面にピンバイスで1mmの穴を開けて1mm径のプラ棒を差し込み、プラパイプに差し込んで繋げられるようにしました。でも、穴のセンターが僅かでもずれると電柱とプラパイプがずれる…。しょうがないので、仕上げの時に微調整することにします。

次に、プラパイプに線を通すための0.8mmの穴をピンバイスで空けます。パイプをしっかり固定して、線がスムーズに通せるように下に向かって斜めに穴を空けます。

次は塗装。Mr. カラーのガルグレーニュートラルグレーを1対1で混ぜて塗ります。電柱の色と完全には同じにできませんでしたが、あとはウェザリングでごまかすということで。

Mr. カラーは乾燥が早く、ちょっと濃いめにすると筆塗りだと塗ったそばから筆跡が出てしまったりしますが、かといってこういう細い棒状のものをエアブラシで塗装すると塗料を大量に消費してしまいます。なので、乾燥を遅らせてくれるリターダーを使ってみることにしました。塗料に10%程度添加します。乾燥は遅くなりますが確かに筆跡が出にくいかも。

この時には写真を撮り忘れていましたので、もうだいぶ完成に近づいてからの写真になりますが、ウェザリング前の色はこんな感じです。看板より下がプラパイプ部分。

さて次は、チップLEDの半田付け。今回使用したチップLEDは1608白色です。これにポリウレタン銅線0.2mmを半田付けします。0.1mmも買ってありましたが、今回は蛍光灯を支える役目も兼ねているので0.2mmにしました。

銅線は、後で極性がわかるようにプラスとマイナスで長さを変えます。今回はプラス用に9cm、マイナス用に7cmに切りました。

まず、銅線の両端のポリウレタンの被覆を溶かすと共に予備半田を付けます。

電子部品の半田付けをする時は、20wのコテで十分ですが、このように半田を銅線に予備付けするような時には100wくらいあると早いです。私はボタンで20w/130wを切り替えられる白光(HAKKO) PRESTO 急速加熱はんだこてを使っています。

さて、銅線をチップLEDに半田付けします。まずチップLEDを両面テープで固定。ちなみに、愛用している両面テープはNITTO N05000NS。粘着力はそこそこ強いのに、短時間で剥がせばキレイに剥がせます。

半田ごての先に少量の半田を乗せて、LEDの端子にチョンと乗せます。LEDは熱に弱いので、とにかく短時間で済ませないと破損します。両面テープの粘着剤が熱で溶けてLEDが剥がれないうちに半田付けを済ませればほぼ大丈夫です。

極性を間違えないように、長い銅線をプラス側、短い銅線をマイナス側に半田付け。このLEDの場合、緑のTの字の上がプラス、下がマイナスです。

銅線の、予備半田をした端っこをLEDの端子のところに合わせ、半田ゴテを当てて半田を溶かします。とにかく短時間で済ませます。なんとか簡単かつ確実に作業できないかと思って色々とやり方を工夫したり治具を作ったりしてみましたが、結局一番シンプルなこの方法に落ち着きました。ただし、とにかく小さいので、ある程度の慣れが必要ですが。

半田付けができたら点灯確認します。点灯確認用の治具は百均のお弁当箱?を利用して自作した「電飾くん2号」です。

「電飾くん2号」の回路図はこちら。

必ず電流制御用の抵抗(R1)を入れましょう。直接電源に繋いでも点灯はしますが、たぶん寿命が短くなります。RLは短絡防止用です。電源は単三電池2本を直列で使用しています。

点灯が確認できたら、瞬間接着剤で端子部分を固定し、半田付けした銅線が取れないようにします。瞬間接着剤はセメダイン3000ゼリー状、硬化剤にアルテコ スプレープライマーを使っています。

とにかく銅線は屈曲に弱いので、固定した根元を折り曲げないように注意して扱いましょう。

次に、LEDを仕込む街灯の製作。

まず、1mmプラ角棒を削って原型を作ります。長さは6mmくらい。

この原型で型をとって、UVレジンで街灯を作ります。今回は、お湯で柔らかくして簡単に型がとれる「型取くん」を使用しました。冷えるとすぐに硬化するので作業が早いし、またお湯に入れればやり直しも簡単に出来ます。

型が取れたら、透明UVレジンに白のアクリル塗料を1/3ほど混ぜて着色して楊枝の先に付けて型に入れ、チップLEDを中心にくるように固定して、LEDが埋まるくらいまでレジンを少し盛ります。ちなみにUVレジンは百均で買ったものです。川の水表現などとは違って、もし経年変化で黄変したりしても、逆に味がでていい感じになるかもですし。

台紙は牛乳パック。両面テープで貼り付けています。

UVランプで硬化させます。念の為20分、裏返して10分くらい。たぶん、もっと短くても大丈かもですが。

写真は撮り忘れてしまったのですが、型から取り出した街灯の周りのパリをナイフで取り、ヤスリで形を整えます。とにかく銅線が切れやすいので慎重に。

やはり写真を撮り忘れてますが、街灯の上側を塗装します。まず光漏れ防止のためにMr.カラーつや消しブラックを塗り、乾燥したら上からタミヤエナメルのディープグリーンを重ねました。昭和40年頃の蛍光灯街灯がどういう色だったのかがわかる資料は見つからなかったので、とりあえず電球の街灯の傘と同じにしてしまいました。

次に、プラパイプの穴から銅線を入れて下まで通します。銅線は折れ曲がると簡単に切れてしまうので、ここでもやっぱり慎重に。

通し終わったら、街灯の付け根の穴の所で銅線とプラパイプに多めに瞬間接着剤を盛って硬化剤を吹き、しっかりと固定して点灯確認。この時点で気がついて写真を撮り始めました…。

あまり細部の再現度にはこだわらなくいてもいいかとも思いましたが、電柱から線が生えてるような街灯の付き方も不自然なので、根元に溶きパテを盛って、硬化してからヤスリで四角く整え、なんとなくそれらしい形に。

取付用のバンド?くらいは表現しようと思い、マスキングテープを細く切って使うことにしました。

まず、マスキングテープの粘着力を落とさないように、両面テープの片面の剥離紙を剥がさずに貼って、剥離紙の上にマスキングテープを貼ります。

ハセガワ カッティングテンプレートAの幅0.75mmのスリットを使ってマスキングテープを細く切ります。

長さ8mmくらいに切って、固定したプラパイプにくるっと巻きつけます。できれば切れ目のところが重ならないようにしたほうがきれいでしょうが、まあ、多少重なっても気にしないという事で…。浮いてくるのが不安なので切れ目のところに少量の瞬間接着剤をニードルの先で塗って固定しました。

電柱の上下を繋げる前に、少々ディディールアップ。ピン跡を溶きパテで埋めたり、真四角の碍子の角をヤスリで削って、大雑把ですけど丸くしたり。

さて、上下をつなぎ合わせます。どうしてもセンターがずれてしまうので、芯にするプラ棒を削ってセンターを慎重に合わせてゼリー状瞬間接着剤で固定。

いつの間にか街灯取り付け用のバンドがシルバーに塗られていますね…。たぶん、上下を繋げる前に塗ったと思うのですが、よく覚えていません…。あ、塗料はMrカラーのシルバーです。

次はウェザリング。タミヤエナメルのフラットブラウンフラットブラックを1対1に混ぜ、5〜10倍程度(適当)に薄めてウォッシング。バンドなど金具類は当時鉄製だったのかどうかはわかりませんが、なんとなく雰囲気で金具周辺は薄めたタミヤエナメルフラットブラウンで錆表現。

さて、街灯付き電柱単体としてはこれで完成!ですが、まだ設置、配線が残ってます。長くなってしまうので、いったん区切って、続きは「街灯付き電柱の製作(コンクリート電柱その2)」でということで。ではまた!

ジオコレ建物コレクションの改造・電飾編その1

すっかりブログ更新をサボってしまいました…。見捨てないで読んでいただき、ありがとうございます。もっとこまめに更新するように努めます…。

さて、Nゲージレイアウト「駅前商店街(仮)」製作、今回はトミーテック ジオコレ 建物コレクション 電気屋の看板照明に挑戦してみました。

まず、小さい方、タイヨーカラーテレビの看板から。すでに建物はウェザリング済み。

タイヨーカラーテレビ看板

以前は看板をくり抜いてチップLEDを仕込んだ事がありますが、なかなかに面倒なので、今回は光ファイバーを使ってやってみます。まず、2つの突起を切り取ってバイスで0.8mmの穴を開け、短く切った光ファイバー0.75mmを差し込みます。

看板に光ファイバーを差す

チップLEDにリード線を半田付けし、取り付け穴の裏側から瞬間接着剤で貼り付け、建物に穴を開けて中に引き込み、基板に半田付けします。このあたりの作業については以前ブログ「駅ホーム用の照明をチップLEDで作る」で詳しく書いてますので、よろしければご覧くださいませ。

チップLEDは1608の白色。私が買ったのはこれかな?
Chip SMD 1608(0603)チップ LED白色 (120° 1015mcd)50個■083

この使い方だともう少し大きいLEDでも大丈夫ですが、チップLEDは明るさが問題なければ「小は大を兼ねる」ですので、1608をまとめ買いしてます。

取り付け穴にチップLE Dを貼る

黒く塗ってあるのは光漏れ防止です。表にも少し光が漏れるので、漏れてる場所にフラットブラックを塗って遮光します。

光漏れ

しっかり光漏れ対策をして、こんな感じになりました。あ、これはもう完成してからの写真なので、大きい看板も点灯しちゃってますが。

看板遮光済み

さて、次は大きい店の看板。全体を明るくするにはLED3〜4個は必要かと思いましたが、あまりに面倒なので…まずは2個で試してみました。少し看板との距離を取った方が光が広がるかと思い、建物側に貼り付けました。

看板用LEDを建物に貼る

あ、作業がやりにくかったので、せっかく半田付けした小さい看板の配線をいったん外してます。なんと非効率な…。無計画、行き当たりばったりなのは相変わらずです…。

看板をくり抜く

明るさを確保できるように看板の部分をくり抜き、新たにプラ板と付属していたシールで看板を作り、貼り付けます。

いつの間にか、TAIYOのTが無くなってました…。もちろん見つからず。また作るのも面倒なので、台風か何かの時に落下してしまったという事で…。

電気屋さんの看板照明

まあ、ちょっと明るさにムラがありますが、良しとしちゃいましょう。

実は、これで終わりではなく、このままでは裏側に光が漏れまくり。塗装したプラ板を貼り、ブラックジェッソを混ぜたモデリングペーストで隙間を埋め、塗装しました。

看板裏の遮光

さて、ここまで駆け足で紹介しましたが、結構面倒でした…。でも、商店街の夜景としてはとても効果的だと思うので、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか?

ではまた!

駅ホーム用の照明をチップLEDで作る

さて、Nゲージレイアウト「駅前商店街(仮)」製作、次は駅周りの地面をセメントで作成しようと思ったのですが、その前にホームの照明用LEDがひとつ点灯しなくなっていたので交換しておきます。

駅ホームのLED点灯せず

最初に点灯していない事に気がついた時にはLEDに触ると点いたりしていましたが、そのうちに全く点灯しなくなってしまいました…おそらく、取り付け時に負荷が掛かって半田付けした端子部分が接触不良になったと思われますので、交換の際にはそのあたりに十分注意して作業したいと思います。

そして、 LED交換はしたのですが…

駅ホームの照明1

ふと気がつくと、駅名標と時刻表が見えない…。急遽、駅名標と時刻表が見えるように改造することにしました。

今回は、電気の基礎的な知識や半田付け作業などの基本的な部分まで全て説明していると大変長くなってしまうので、その辺りは別の機会にということで、省かせていただきましたのでご了承くださいませ。

まず、参考までにこのレイアウトに使っている電飾用の回路。回路といっても必要最低限、簡単すぎて恥ずかしいですが…。パワーユニット無しでもジオラマとして夜景を楽しめるようにボタン電池を使用していますので電源は3Vです。電圧が低いとLEDの明るさのバラツキが心配になりますが、ジオラマの場合には個々のLEDを別々の場所に使うのでほとんど気になりませんし。

「駅前商店街」電飾回路図

ベースボード裏の配線はこんな感じ。メンテを考えて各建物への配線は別々にして個々にミニプラグで給電、電流制限抵抗は建物側に配置します。

電飾用の配線

本来、ミニプラグを電源に使うのは良くないとは思いますが、私としてはカシメより半田付けの方が慣れていて、かつDCプラグ、ジャックは値段が高かったのでこういう選択になりました。いちおう短絡防止用に抵抗を入れてます。今度はカシメに挑戦して、ちゃんとコネクタを使いたいと思っています。

駅ホームはトミーテック ジオコレの建物コレクション 駅Bを改造したものですが、もちろん屋根に照明を付けるようには考慮されているわけではないですから、狭いスペースにむりやりチップLEDを付けてしまうことになります。

チップLEDはもともと基板に付ける物ですが、スペースが狭いので直接リード線をチップLEDに半田付けして使用します。前作のレイアウトでの街灯、看板照明なども同じように作りましたので、やり方を覚えれば値段の高い既製品を買わなくて済みます。

チップLEDを使った商店街の夜景
チップLEDを使った前作レイアウトの夜景

チップLEDへのリード線の半田付けはとにかく細かい作業でなかなか難しく、みなさん色々な方法を工夫なさっていますが、私はおそらくもっともシンプルであろうやり方に落ち着きました。手早くできる反面、少々難しくもありますが。

使用するのは、リード線ポリウレタン銅線 0.2mmユニバーサル基板抵抗 160Ω 3個。チップLEDは1608電球色2個を使用しましたが、商品検索しても、いわゆる電球色としてチップLED単体で売っているものは見つかりませんでした。以前は、マルツオンラインで、確か5個単位で買えたのですが…。

白色の物ですが、一応リンクを載せておきます。

Chip SMD 1608(0603)チップ LED白色 (120° 1015mcd)50個■083

少々値段は高いですが、配線済みの物も売っていますので、半田付けはちょっと苦手、あるいは面倒だなあ、という方は使ってみるのもいいのではないでしょうか。

[鉄道模型]こばる ME-02P 配線済みチップLED(電球) [コバル ME-02P]【返品種別B】

チップLED交換の材料

まずポリウレタン銅線を適当な長さに切ります。プラス側とマイナス側の2本×2組で4本。プラス、マイナスがすぐわかるように長さを変えて、私はプラスに長い方を使うようにしてます。今回は20cmと25cmくらい。

バイスにピンセットを挟み、さらにそのピンセットの先でチップLEDを挟んで固定します。

両面テープでLEDを固定したりもしますが、手早く作業を済ませないと熱で動いてしまいます。半田付けする銅線を利用して固定したりとか、いろいろ試してはいるのですが、今回はとりあえず2個だけだし、シンプルな方法にしました。

きつく挟むと破損する可能性があるので慎重に。以前クリップにはさんで作業したら、破損してしまったらしく点灯しなくなってしまった事がありました。それにしても、チップLEDちっちゃい…。

チップLEDの固定

私が使用しているバイスはSK ミニチュアバイス S-1。本当はもっと精度の高いバイスが欲しいですが、高いですからねえ…。その点このバイスは値段を考えるとなかなか優れものです。

少量の電子部品用フラックスを塗り、半田ゴテの先にちょこっと半田をのせて、チップLEDの端子に半田をのせます。熱で破損しないように短時間で済ませます。

LED端子に半田をのせる

ポリウレタン銅線は、まず両端に半田ゴテを押し付けて熱で被膜を溶かし、半田をのせます。1〜2mmでOK。けっこうしっかり熱を加えないとなかなか半田がのりません。先端部分、ボケててよくわからないですね…。

ポリウレタン銅線に半田をのせる

この先端をチップLEDの端子に半田付けします。銅線の先端をLEDの端子にのせて、上から半田ゴテを当てて半田が溶けたらコテを離します。1、2秒で固まりますが、固まる前に銅線が動いて端子から離れてしまったらやり直し…。最初のうちは何回もやり直してLEDを何個か壊してしまいましたが、だいぶ慣れてきて、ほぼ一回で出来るようになってきました。あ、ちなみにこのLEDの極性は、「T」のマークの上側がプラス、下側がマイナス。製品によって表示は違うので、使う前に仕様書などでしっかり確認しましょう。

ポリウレタン銅線の半田付け

この状態のまま、半田付けした部分に余計な力が加わらないように注意しながら点灯確認。ちゃんと点灯しました!

チップLEDの点灯確認

点灯確認に使っているのは、自作の治具「電飾くん1号」。いたって簡単な回路ですが、いちいち電源や抵抗をつないで確認するのは面倒なので重宝します。

電飾くん1号回路図

点灯を確認したら、断線の防止の為に半田付けした端子の部分と、2本の銅線を1〜2cm分ほど瞬間接着剤で固定します。こういう時も、やはり瞬間接着剤硬化剤があると作業が早いです。

ちなみに、念のため瞬間接着剤の絶縁性を調べてみたら、アロンアルファで体積絶縁抵抗10^14Ωcm!端子間にまたがっても全く問題なさそうです。

瞬間接着剤で断線防止

ホーム屋根にLEDと銅線を瞬間接着剤で固定。あ、ホーム屋根の内側はLEDの光が透けないようにブラックジェッソを塗っています。LED側から少量の瞬間接着剤と硬化剤で、順番に何箇所か接着していきます。瞬間接着剤を一度にべたっと大量につけると、もしまた交換が必要になった時に外すのが大変になります。今回の交換で思い知りました…。

ホーム屋根にチップLEDを固定

銅線にはジェッソを塗って、古い駅によくあったような気がする、用途がよくわからない配管だか配線だかを装ってごまかします。

ポリウレタン銅線の塗装

次に基板を用意します。ユニバーサル基板(今回使ったのはサンハヤト ユニバーサル基板 ICB-86)プラ板用カッターで切断。

ユニバーサル基板を切断
ユニバーサル基板を切断2

先に交換したLEDも一つの基板にまとめてしまいますので、抵抗160Ω3個と、ミニジャックを付けたリード線を半田付け。
※2019.1.9追記 最近は200Ωを使用しています

抵抗とリード線を半田付け
抵抗とリード線を半田付け2

ポリウレタン銅線をホームに開けた穴から裏に通し、基板に半田付け。しっかり加熱しないと銅線の被覆が溶けないので、ちゃんと半田が銅線にのっているかどうか目視でも確認します。

ポリウレタン銅線を半田付け

半田付け作業に重宝するのがこれ、goot ヘルパー レンズ・クリップ付 。私が使っている物はもう古い機種らしく見つかりませんでしたが、これが後継機種のようです。ど近眼の私でもさすがに老眼が進んできているので、レンズ付きというのもありがたいです。もちろん半田付け以外の作業にも活躍しています。

余分な銅線をカットし、基板を駅ホーム裏に瞬間接着剤と硬化剤で固定。これも、あまり量をつけすぎると外すのに苦労するので注意。今まで使ってたアルテコ 瞬間接着剤硬化剤が無くなってしまったので、今度はウェーブ 瞬着硬化スプレーを買ってみました。低臭タイプとありますが、確かに多少は匂いが少ないかな?効果はほぼ同じ気がしますが。

基盤の固定

さて、点灯確認。

点灯確認

あまり前方に光が来ないようにブラックジェッソを塗って調整。

ブラックジェッソで光量調整

よし完成!と思いきや、半田付け作業の際に半田ゴテが当たってしまったらしく、屋根の一部が溶けてました…。

溶けた屋根

こういう時の修正にはヒートペンが便利。別売りの精密オプションビットを駆使して溶かしながら寄せて上げて?形を整えます。

ホーム屋根の修正1
ホーム屋根の修正

仕上げにヤスリをかけてから塗装。遠目ならわからない程度にはごまかせたか?

ホーム屋根の修正3

改造終了!

駅ホームの照明2

ちょっと長くなってしまいました…。

レイアウトやジオラマの電飾を自分で作るのはちょっと難しそうだし、手間もかかりそう…と思ってしまう方も多いでしょうが、こんな電飾がしてみたい!でも望んでいるような製品は売ってない…そんな場合でも自分のアイディア次第で実現出来るし、何より既成の製品を買って使うより安く済みます。がんばって挑戦してみてはいかがでしょうか。

ではまた!

ジオコレ建物コレクションの改造・建物編

さて、前回の裏庭製作に続き、今回もトミーテック ジオコレ 建物コレクション商店長屋B2の改造の続きです。

まず、基礎と建物の隙間がこんなにあるので、フィッティング作業から。建物の方を少し削ればいいかと思ってたら、どうやらベース部の方に反りがあるようで、ベース部を大幅に削ることに。ひたすらヤスリがけ…。

建物の隙間
ベース部のヤスリがけ

もう、このくらいで勘弁してもらおう…。

建物の隙間2

広い範囲や、直線・平面を出す必要があるヤスリがけは、アルミ角棒に両面テープで紙ヤスリを貼って使ってます。曲線用にアルミ円柱も。

アルミ角棒・円柱のヤスリ

さて、今度はウェザリング。

最初にウォッシング。エナメルのフラットブラック溶剤で5倍程度に薄めてペタペタと塗りますが、窓の周りは窓の中に浸透しないように細めの筆で慎重に。

窓周辺のウォッシング

ドライヤーで乾燥させて、濃すぎるところや不自然に跡がついてしまったところなどを、溶剤をつけた綿棒で修正。細かい部分は、先の尖ったダイソーのメイク用綿棒が便利。メイク用綿棒をまとめ買いしているおじさん(私)って、はたしてどう思われているのやら…あ、隣は一緒に買った箸置き。気にしないでください。

綿棒で修正
ダイソーメイク綿棒

次にドライブラシ。塗料をつけた筆をペーパータオルでよく拭いてから、叩いたり擦ったりして塗料をつけます。

木材の部分はエナメルのデザートイエローでエッジを出し、トタンなどは同じくエナメルのフラットブラウンで錆びをつけるのですが、フラットブラック、フラットブラウン、デザートイエロー三色を混合しながらやってます。色の濃い部分には濃いめ、薄い部分は薄めにして、色の違いが大きすぎない方が不自然にならずに上手くいく気がします。

ドライブラシの塗料

私はドライブラシには毛先の広がってしまった筆の先を1/3くらい切って使っています。専用の筆も売ってますけど、これでとりあえず用は足りてるので…メーカーさんすみません。

ドライブラシ用筆

とりあえず、この時点でのビフォー・アフター。

ウェザリングビフォー側面
ウェザリングアフター側面
ウェザリングビフォー前面
ウェザリングアフター前面

さて、物干しとか看板とかのパーツも取り付けて…と思ったら、そうだ、この間チェックしたら、物干しの足がひとつ無かったんだった…。

物干しの足欠品

プラ材1mm角棒で代用します。接着して穴埋めしてもヤスリがかけられる強度を得るのは難しそうなので、ヒートペンで溶接することにしました。ヒートペンの説明書には、プラ棒などの押し出し成形品とキット等の射出成形品の溶接では強度がうんぬん、と書いてありますが、とりあえずやってみます。

ヒートペンで溶接

写真撮り忘れましたが、案の定、ヤスリかけ中に取れました…。でも、一度溶接しているので切断面はピッタリ合い、瞬間接着剤で接着したらヤスリをかけても取れない程度の強度が出ました。接着面の面積が小さくて強度が不足しそうな時には、この方法はまた使えそうです。

マホガニーで塗装。少し色合いが違うかなー。まあいいか。

修理した物干し

各パーツを取り付け、同じようにウォッシングとドライブラシ。さっそくビフォーアフター。

パーツ取り付けビフォー後面
パーツ取り付けアフター後面
パーツ取り付けビフォー前面
パーツ取り付けアフター前面

次に、付属していた便所煙突があまありに貧相なので自作します。

付属の便所煙突

プラ丸棒1.0mmを4〜5cmに切って少量の瞬間接着剤をつけて2mmプラパイプに差し込み、プラパイプを2〜3mm残してカット。

※2mmプラパイプは、数年前に東急ハンズ新宿店で手に入れた物ですが、現時点(2018年2月2日)ではアマゾン、楽天で扱っている商品は見つかりませんでした…すみません。

便所煙突の製作1

切り口をヤスリで整えます。この時に手間をかけてトンガリ帽子や円錐形に削り出しても楽しいですよね。今回は2本作ることもあってちょっと手を抜いて軽くドーム形にするだけでご勘弁を。

便所煙突の製作2

これは、完成したらよく見ないとわからないので省略してもいいですが、プラパイプの側面に1mm幅彫刻刀を押し付けて、ぐるっと一周細かく縦に溝をつけていきました(写真撮るの忘れたので後から作業を再現しました)。

臭突の頭に溝をつける

頭の部分を塗装。今回はグリーンにしてみましたが、青とかグレーとかもありますよね。管の部分は、今回使用したプラ丸棒がグレーで、ちょうど塩ビパイプっぽく見えるのでこのまま塗装せずに使います。

便所煙突の製作3

そうだ、あの、便所煙突を支えてるやつ?を付けないと。名称を調べたら、臭突バンドというらしい。ということは便所煙突の正式名称は臭突!?知らなかった。うーん、ジオラマ作りは勉強になるなあ。まあ、たいして日常生活の役には立たないですけど。

0.2mm真鍮線をプラ棒に沿って曲げて、瞬間接着剤を垂らし、硬化促進剤を吹きます。細かい部分は、付け過ぎを防ぐ為に瞬間接着剤を一旦楊枝の先に付けてから付けてます。あ、これも再現写真です。

臭突バンドの接着

こっちは実際の画像。

便所煙突の製作4

頭の部分を5倍程度に薄めたフラットブラックでウォッシング、綿棒で拭って先ほどの溝に墨入れ。軽くフラットブラウンでドライブラシ。臭突バンドはフラットブラウンを塗って錆びた表現。真鍮はしっかり洗浄、脱脂してプライマーを塗らないと塗料は定着しませんが、こういう細かい部分だったら瞬間接着剤を塗ってコーティングしてから塗ると多少塗装が落ちにくいようです。手抜きプライマー?

管の部分はフラットブラックとフラットブラウンを混ぜて2〜3倍に薄めて塗り、一部に色が残るように綿棒で拭いました。

便所煙突の製作5

さて、取り付け!1mmプラ丸棒なら元々開いている穴にピッタリです。

商店長屋の裏庭

塗装前の写真もあったのでビフォーアフター。

改造前の商店長屋の建物
改造後の商店長屋の建物

ジオコレ建物コレクションは元々塗装やウェザリングがよく出来ていますが、少し手を加えるだけでよりリアルになって楽しいですよ。ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。まあ、要は汚すわけですから、好みもあるでしょうけど…。

ではまた!