さて、Nゲージレイアウト「駅前商店街(仮)」製作、次は駅周りの地面をセメントで作成しようと思ったのですが、その前にホームの照明用LEDがひとつ点灯しなくなっていたので交換しておきます。
最初に点灯していない事に気がついた時にはLEDに触ると点いたりしていましたが、そのうちに全く点灯しなくなってしまいました…おそらく、取り付け時に負荷が掛かって半田付けした端子部分が接触不良になったと思われますので、交換の際にはそのあたりに十分注意して作業したいと思います。
そして、 LED交換はしたのですが…
ふと気がつくと、駅名標と時刻表が見えない…。急遽、駅名標と時刻表が見えるように改造することにしました。
今回は、電気の基礎的な知識や半田付け作業などの基本的な部分まで全て説明していると大変長くなってしまうので、その辺りは別の機会にということで、省かせていただきましたのでご了承くださいませ。
まず、参考までにこのレイアウトに使っている電飾用の回路。回路といっても必要最低限、簡単すぎて恥ずかしいですが…。パワーユニット無しでもジオラマとして夜景を楽しめるようにボタン電池を使用していますので電源は3Vです。電圧が低いとLEDの明るさのバラツキが心配になりますが、ジオラマの場合には個々のLEDを別々の場所に使うのでほとんど気になりませんし。
ベースボード裏の配線はこんな感じ。メンテを考えて各建物への配線は別々にして個々にミニプラグで給電、電流制限抵抗は建物側に配置します。
本来、ミニプラグを電源に使うのは良くないとは思いますが、私としてはカシメより半田付けの方が慣れていて、かつDCプラグ、ジャックは値段が高かったのでこういう選択になりました。いちおう短絡防止用に抵抗を入れてます。今度はカシメに挑戦して、ちゃんとコネクタを使いたいと思っています。
駅ホームはトミーテック ジオコレの建物コレクション 駅Bを改造したものですが、もちろん屋根に照明を付けるようには考慮されているわけではないですから、狭いスペースにむりやりチップLEDを付けてしまうことになります。
チップLEDはもともと基板に付ける物ですが、スペースが狭いので直接リード線をチップLEDに半田付けして使用します。前作のレイアウトでの街灯、看板照明なども同じように作りましたので、やり方を覚えれば値段の高い既製品を買わなくて済みます。
チップLEDへのリード線の半田付けはとにかく細かい作業でなかなか難しく、みなさん色々な方法を工夫なさっていますが、私はおそらくもっともシンプルであろうやり方に落ち着きました。手早くできる反面、少々難しくもありますが。
使用するのは、リード線ポリウレタン銅線 0.2mm、ユニバーサル基板、抵抗 160Ω 3個。チップLEDは1608電球色2個を使用しましたが、商品検索しても、いわゆる電球色としてチップLED単体で売っているものは見つかりませんでした。以前は、マルツオンラインで、確か5個単位で買えたのですが…。
白色の物ですが、一応リンクを載せておきます。
Chip SMD 1608(0603)チップ LED白色 (120° 1015mcd)50個■083
少々値段は高いですが、配線済みの物も売っていますので、半田付けはちょっと苦手、あるいは面倒だなあ、という方は使ってみるのもいいのではないでしょうか。
[鉄道模型]こばる ME-02P 配線済みチップLED(電球) [コバル ME-02P]【返品種別B】
まずポリウレタン銅線を適当な長さに切ります。プラス側とマイナス側の2本×2組で4本。プラス、マイナスがすぐわかるように長さを変えて、私はプラスに長い方を使うようにしてます。今回は20cmと25cmくらい。
バイスにピンセットを挟み、さらにそのピンセットの先でチップLEDを挟んで固定します。
両面テープでLEDを固定したりもしますが、手早く作業を済ませないと熱で動いてしまいます。半田付けする銅線を利用して固定したりとか、いろいろ試してはいるのですが、今回はとりあえず2個だけだし、シンプルな方法にしました。
きつく挟むと破損する可能性があるので慎重に。以前クリップにはさんで作業したら、破損してしまったらしく点灯しなくなってしまった事がありました。それにしても、チップLEDちっちゃい…。
私が使用しているバイスはSK ミニチュアバイス S-1。本当はもっと精度の高いバイスが欲しいですが、高いですからねえ…。その点このバイスは値段を考えるとなかなか優れものです。
少量の電子部品用フラックスを塗り、半田ゴテの先にちょこっと半田をのせて、チップLEDの端子に半田をのせます。熱で破損しないように短時間で済ませます。
ポリウレタン銅線は、まず両端に半田ゴテを押し付けて熱で被膜を溶かし、半田をのせます。1〜2mmでOK。けっこうしっかり熱を加えないとなかなか半田がのりません。先端部分、ボケててよくわからないですね…。
この先端をチップLEDの端子に半田付けします。銅線の先端をLEDの端子にのせて、上から半田ゴテを当てて半田が溶けたらコテを離します。1、2秒で固まりますが、固まる前に銅線が動いて端子から離れてしまったらやり直し…。最初のうちは何回もやり直してLEDを何個か壊してしまいましたが、だいぶ慣れてきて、ほぼ一回で出来るようになってきました。あ、ちなみにこのLEDの極性は、「T」のマークの上側がプラス、下側がマイナス。製品によって表示は違うので、使う前に仕様書などでしっかり確認しましょう。
この状態のまま、半田付けした部分に余計な力が加わらないように注意しながら点灯確認。ちゃんと点灯しました!
点灯確認に使っているのは、自作の治具「電飾くん1号」。いたって簡単な回路ですが、いちいち電源や抵抗をつないで確認するのは面倒なので重宝します。
点灯を確認したら、断線の防止の為に半田付けした端子の部分と、2本の銅線を1〜2cm分ほど瞬間接着剤で固定します。こういう時も、やはり瞬間接着剤硬化剤があると作業が早いです。
ちなみに、念のため瞬間接着剤の絶縁性を調べてみたら、アロンアルファで体積絶縁抵抗10^14Ωcm!端子間にまたがっても全く問題なさそうです。
ホーム屋根にLEDと銅線を瞬間接着剤で固定。あ、ホーム屋根の内側はLEDの光が透けないようにブラックジェッソを塗っています。LED側から少量の瞬間接着剤と硬化剤で、順番に何箇所か接着していきます。瞬間接着剤を一度にべたっと大量につけると、もしまた交換が必要になった時に外すのが大変になります。今回の交換で思い知りました…。
銅線にはジェッソを塗って、古い駅によくあったような気がする、用途がよくわからない配管だか配線だかを装ってごまかします。
次に基板を用意します。ユニバーサル基板(今回使ったのはサンハヤト ユニバーサル基板 ICB-86)をプラ板用カッターで切断。
先に交換したLEDも一つの基板にまとめてしまいますので、抵抗160Ω3個と、ミニジャックを付けたリード線を半田付け。
※2019.1.9追記 最近は200Ωを使用しています
ポリウレタン銅線をホームに開けた穴から裏に通し、基板に半田付け。しっかり加熱しないと銅線の被覆が溶けないので、ちゃんと半田が銅線にのっているかどうか目視でも確認します。
半田付け作業に重宝するのがこれ、goot ヘルパー レンズ・クリップ付 。私が使っている物はもう古い機種らしく見つかりませんでしたが、これが後継機種のようです。ど近眼の私でもさすがに老眼が進んできているので、レンズ付きというのもありがたいです。もちろん半田付け以外の作業にも活躍しています。
余分な銅線をカットし、基板を駅ホーム裏に瞬間接着剤と硬化剤で固定。これも、あまり量をつけすぎると外すのに苦労するので注意。今まで使ってたアルテコ 瞬間接着剤硬化剤が無くなってしまったので、今度はウェーブ 瞬着硬化スプレーを買ってみました。低臭タイプとありますが、確かに多少は匂いが少ないかな?効果はほぼ同じ気がしますが。
さて、点灯確認。
あまり前方に光が来ないようにブラックジェッソを塗って調整。
よし完成!と思いきや、半田付け作業の際に半田ゴテが当たってしまったらしく、屋根の一部が溶けてました…。
こういう時の修正にはヒートペンが便利。別売りの精密オプションビットを駆使して溶かしながら寄せて上げて?形を整えます。
仕上げにヤスリをかけてから塗装。遠目ならわからない程度にはごまかせたか?
改造終了!
ちょっと長くなってしまいました…。
レイアウトやジオラマの電飾を自分で作るのはちょっと難しそうだし、手間もかかりそう…と思ってしまう方も多いでしょうが、こんな電飾がしてみたい!でも望んでいるような製品は売ってない…そんな場合でも自分のアイディア次第で実現出来るし、何より既成の製品を買って使うより安く済みます。がんばって挑戦してみてはいかがでしょうか。
ではまた!
「駅ホーム用の照明をチップLEDで作る」への2件のフィードバック